Introduction
深紅の花を一面に咲かせるクリムソンクローバーは、遊休農地の景観づくりやミツバチの蜜源として親しまれる一方、大豆・小豆栽培の大敵であるダイズシストセンチュウの密度を抑え、土壌を肥沃化する緑肥としての実力も備えた、一年生のマメ科クローバーです。観賞用・実利用の両面から選ばれている理由と、栽培のポイントをご紹介します。
クリムソンクローバーとは
クリムゾンクローバーは、深根性の一年生(越年性)クローバです。株での再生はせず、1シーズンで役目を終える性質を持ちますが、その分、開花期には深紅の美しいストロベリー状の花を一面に咲かせ、景観美化・遊休農地の有効活用に広く利用されています。切花や鉢植えとしても楽しめる観賞価値の高さが特長です。
3つの価値(景観・蜜源・緑肥)
① 景観美化
深紅の花が一面に広がる様子は、遊休農地の活用や道路法面、公園・緑地など、景観目的での利用に最適です。
② 蜜源植物として
クリムゾンクローバーはミツバチを呼び寄せる蜜源植物としても知られています。養蜂に関心のある生産者様、また地域の生物多様性・自然共生に配慮した農地づくりにも活用されています。
③ 緑肥としての効果
〇根粒菌が空中窒素を固定し、土壌を肥沃化します。
〇大豆・小豆・枝豆などに被害をもたらすダイズシストセンチュウの密度を抑制する効果が確認されています。前作としてディクシーを栽培することで、後作の収量低下を回避しやすくなります。
〇ただし、初期生育がやや緩慢なため、雑草の多い圃場では十分な被覆が得られず、センチュウ抑制効果が下がる場合があります。播種時期・圃場条件には注意が必要です。
栽培のポイント
【播種期】
中間・暖地:3〜4月中旬(開花6月〜)、9月下旬〜11月中旬(開花5月〜)
冷涼地:4〜5月(開花7月〜)、9〜10月上旬(開花6月〜)
【播種量の目安(10aあたり)】
2〜3kg程度が目安です。播種後は、種子が隠れる程度に軽く覆土して鎮圧します。
【施肥の目安】
10aあたりチッソ3〜4kg、リンサン5kg、カリ4kgを目安に施し、炭カルでpH6〜7に矯正します。
【開花・草姿】
極早生の一年生植物で、1回刈りタイプです。開花時の草丈は50〜100cm程度になり、深紅のストロベリー状の花を咲かせます。
【すき込みのタイミング】
緑肥として利用する場合は、開花始期に立毛のままトラクター等ですき込みます。花を楽しんだ後でも比較的簡単にすき込みができます。
当店のおすすめ品種
【タキイ種苗】ディクシー
極早生の一年生緑肥植物。深紅のストロベリー状の花を咲かせ、景観用のほか切花・鉢植えとしても利用できます。根粒菌により空中窒素を固定して土壌を肥沃化するほか、ダイズシストセンチュウの密度抑制効果も期待できる、緑肥・景観兼用の実力品種です。
たまねぎ栽培との相性(コンパニオンプランツ)
クリムソンクローバーは、緑肥・景観だけでなく、たまねぎのコンパニオンプランツとしても知られています。家庭菜園から小規模生産まで、たまねぎと一緒に育てることで次のような効果が期待できます。
【混植の方法】
たまねぎの苗を植え付けたあと(条間15cm・株間10〜15cm程度が目安)、畝全体にクリムソンクローバーの種をばらまきし、軽く土になじませます。特別な管理は不要で、そのまま一緒に育てていきます。
【期待できる効果】
〇生育促進:マメ科の根粒菌が空気中の窒素を固定し土を肥沃にするため、たまねぎの肥大を助けます
〇防霜・防寒:地表を覆うように育つため、霜によるたまねぎの浮き上がりを防ぎます
害虫抑制:クリムソンクローバーの柔らかい葉にはアブラムシが付きやすく、それを目当てにテントウムシなどの益虫が集まることで、たまねぎに付くネギアブラムシ・アザミウマ類の被害軽減につながります
〇雑草抑制:3月頃から急速に生育するため、畝の雑草の発生を抑える効果もあります
【栽培管理の注意点】
クリムソンクローバーが茂りすぎると、たまねぎへの日当たりを妨げることがあるため、生育状況を見ながら適宜刈り戻しを行うと安心です。また、5月中旬頃には種をつけ、こぼれ種で翌年雑草化することがあるため、その前に刈り取るのがおすすめです。刈り取った地上部はそのまま畝に敷いておくことで、緑肥(草肥)として活用できます。
当店では、七宝ブランドのたまねぎ種子も取り扱っております。たまねぎの作付けと合わせて、コンパニオンプランツとしてのクリムソンクローバー導入もご検討ください。
まとめ買い・お問い合わせ
少量の1袋のご注文から、業務用のまとめ買いまで幅広く対応しております。景観づくり・遊休農地の活用・緑肥としての導入など、用途に応じた数量をご提案いたします。まとめてのご注文・お見積りは、お気軽にお問い合わせください。
