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2024.09.01 コラム

9月の菜園カレンダー

9月は、家庭菜園にとって選択肢も多く、秋冬に向けた新しいシーズンのスタートにぴったりの月です。この時期に適したたねまきや定植の品目をしっかり押さえて、豊かな収穫を目指しましょう。また、9月は例年台風シーズンでもあり、暑さが残る季節でもあるため、自然環境から家庭菜園を守るための対策が重要です。さらに、病害虫が発生しやすい時期でもあるため、その対策についても考えていきましょう。

9月におすすめのたねまき・定植品目

9月は秋冬野菜の準備の時期です。ここでは、9月にたねまきや定植が適している品目をご紹介します。

【たねまき】

  • 玉葱
  • 大根
  • かぶ
  • ホウレンソウ
  • 小松菜
  • 漬菜各種

【ナマモノ系】

  • ばれいしょ(~9月上旬)
  • らっきょう(~9月上旬)
  • わけぎ、あさつき(~9月上旬)
  • ホーム玉葱(~9月上旬)

【定植】

  • キャベツ苗
  • ブロッコリー苗
  • 白菜苗
  • カリフラワー苗
  • パセリ苗、セロリ苗
  • レタス苗

台風対策・暑さ対策

9月は台風や残暑など、家庭菜園にとって様々な自然環境の影響を受けやすい月です。以下に、菜園を守るための台風対策と暑さ対策をご紹介します。

台風対策

  • 風よけの設置
    菜園の周りに風よけを設置することで、強風から作物を守ることができます。支柱やネットを利用して、風の流れを和らげる工夫をしましょう。
  • 排水対策
    大雨による水害を防ぐため、菜園の周囲に排水溝を設けたり、高さを調整することで水が滞留しないようにします。
  • 支柱の補強
    背の高い作物には、支柱をしっかりと補強し、倒れないように固定しておきます。
  • 移動可能なプランターの活用
    プランターで育てている場合、台風が接近する際には風の当たらない場所に移動させることも考慮しましょう。

暑さ対策

  • 遮光ネットの使用
    強い日差しから作物を守るために、遮光ネットを使用することで日焼けや乾燥を防ぎます。
  • 水やりのタイミング
    早朝や夕方の涼しい時間帯に水やりを行うことで、蒸発を防ぎ、土壌の水分を保ちます。
  • マルチング
    土壌表面を覆うことで土の温度を下げ、保水性を高める効果があります。藁や枯れ葉、バイオマルチなどが使用できます。

9月に発生しやすい病害虫対策

9月は気温が高く、湿度も高いため、病害虫が発生しやすい時期でもあります。以下は、9月に特に注意したい病害虫とその対策です。

  • アオムシ
    アオムシはキャベツや白菜などの葉物野菜に多く発生し、葉を食害します。見た目が小さく、葉の裏側や中心部に潜んでいることが多いため、発見が遅れることがあります。対策としては、早期に発見した幼虫を手で取り除くことが有効です。また、防虫ネットを使用して物理的に防ぐ方法もあります。
  • ヨトウムシ
    夜行性で、夜間に作物を食害します。特にキャベツやブロッコリー、白菜の苗に多く発生しやすいです。対策としては、夜間に活動するため、夕方以降に捕獲するか、被害が大きい場合は専用の駆除剤を使用するのが効果的です。また、発生前に植物の周りに防虫ネットを張ることで予防することもできます。
  • コガネムシ
    コガネムシの成虫は秋になると畑や草地に卵を産み付け、ふ化した幼虫は苗の根を食害します。特にレタス、キャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、ネギ、タマネギ、ハクサイ、ダイコン、豆類、キュウリ、スイカ、メロン、カボチャ、サツマイモなどに被害が出やすいです。対策としては、登録のある家庭園芸用の薬剤を使用し、種まきや苗の植え付け時に土に混ぜることが有効です。
  • 根こぶ病
    アブラナ科の野菜(キャベツ、ハクサイ、ブロッコリー、カリフラワー、カブ、ダイコン、非結球あぶらな科葉菜類、ナバナ類、ミズカケナ)で発生しやすい病気で、根にこぶができて正常な生育ができなくなります。一度発生すると病原菌は土壌に長期間残り、連作するとさらに被害が拡大します。対策としては、登録のある農薬を土壌混和することや、根こぶ耐病性のある品種を植え付ける、またはおとり大根などを作付けし菌密度を減らすなどの方法があります。

まとめ

9月は家庭菜園にとって、たねまきや定植、そして自然環境への対応が重要な月です。適切な品目のたねまきや定植を行い、台風や暑さ対策、病害虫対策をしっかりと行うことで、健康で豊かな作物を育てることができます。気をつけるポイントをしっかり押さえながら9月の家庭菜園を最大限に楽しみましょう!