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Introduction

「源助大根」の特集です。
歴史や栽培特性などを深掘りしていきたいと思います!

源助大根ってどんなダイコン?

肉質のやわらかいダイコンで特に煮物に向くずんぐりとした短根系のダイコンです。
「金沢おでん」にも欠かせない名物煮物用ダイコンとして認知度も高まっており、その美味しさから金沢市の老舗料亭やおでん屋などで広く利用されています。
軟らかい特徴がありながら煮崩れしにくく、味の染みも良いのが特徴です。

源助大根の歴史

源助大根は、金沢市打木町の篤農家故松下佐一郎氏によって育成されたものです。
松本氏が愛知県の井上源助氏が宮重系統の中から早生種で生育の旺盛な切太系の固定したものを導入し、在来の練馬系打木ダイコンとの自然交配によってできたものを毎年選抜し、仕上げたものと言われています。

源助大根はずんぐりとした円筒形で、肉質がやわらかく肌がキレイなことから、特に関西市場から非常に評価が高く石川県の特産物として不動の地位を築いたこともありました。
長年栽培されてきましたが、長形のF1青首大根の出現や、栽培の難しさなどから次第に栽培面積は縮小されていき、1980年前後には約250haあった栽培面積も2000年代には5ha以下まで減少してしまいました。

品種の特性

根部の形状は根径8㎝、根長22~25㎝程度の短円筒形で尻のつまりが良い品種です。
生育は非常に旺盛ですが、ス入りや空洞症が発生しやすいので注意が必要です。

栽培のポイント

【播種】
株間30cmの点まきで、1か所あたり3~4粒蒔きとします。
播種の適期が短いので注意が必要です。
【間引き】
本葉2~3枚の頃、生育の揃ったものを2本にし、5枚の時1本に間引きをします。
【追肥】
追肥は間引きのつど、化成肥料を施す。肥料切れを起こすと果肉が硬く、肌が汚くなり、ス入りが現れるので注意が必要です。追肥の遅れや、量が多いとひび割れの原因となります。
【収穫】
収穫は播種後55~60日が目安であるが、収穫が遅れるとス入りが現れやすいです。適期の収穫を心がけてください。

調理方法とレシピ

『源助大根のおでん』

【材料】
源助大根: 1本
おでん用の出汁: 1.5リットル
醤油: 大さじ3
みりん: 大さじ2
酒: 大さじ2
おでんの具材(お好みで):ちくわ、こんにゃく、卵、はんぺんなど

【作り方】
①源助大根の下ごしらえ
大根の皮を厚めにむき、3cm幅の輪切りにします。
断面に十字の切り込みを入れると味が染み込みやすくなります。
大根を下茹でし、透明感が出るまで茹でます。
②おでん出汁の準備
鍋におでん用の出汁を用意し、醤油、みりん、酒を加えます。
出汁を煮立ててから弱火にし、味を調整します。
③具材を煮込む
下茹でした大根とお好みのおでんの具材を出汁に加え、弱火でじっくりと煮込みます。
大根が柔らかくなり、味が染み込むまで煮込みます。
④仕上げ
おでんが煮えたら火を止め、一度冷まします。
再度温め直してから器に盛り付け、熱々の状態でいただきます。

『ぶり大根』

【材料】
源助大根: 1本
ぶりのあら: 500g
生姜: 1片
酒: 100cc
醤油: 大さじ5
砂糖: 大さじ4

【作り方】
ぶりのあらを大きめの一口大にぶつ切りにし、熱湯をまわしかけて冷水で洗います。
大根を3cm厚さの輪切りにし、3~4分間下茹でします。
鍋に水100cc、酒、醤油、砂糖を入れて煮立てます。
ぶりと生姜の薄切りを入れ、15分間煮ます。
大根と水100ccを加え、落とし蓋をして弱火で20~30分煮ます。

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